
自分の人生の中で最高に美味しいゼンマイの煮物です
これは、もう3年前になります。
自分が、まだ高校に入ったばっかりで、楽しくてしょうがない時に起こった出来事です。
昔、よくお世話になったおばちゃんが死んでしまいました。
小学生の時には、よく遊びに行ったり泊まったりして山菜取りなど、色々なことしてくれました。
自分は、おばちゃんが大好きでした。
でも、自分は学年が上がることにより、おばちゃんの家に泊まりにいかなくなりました。
だけど、おばちゃんは俺や家族の事を心配なのか、いっぱいやさいを送ってきます。
特に、多いのがゼンマイの煮物でした。
自分の小さい頃の、好物でした。
だけど、ゼンマイが嫌いだった僕は一つも、
手を付けることが、ありませんでした。
だけど、電話で美味かった?と聞かれるので、美味かったと嘘をついていました。
あるとき、また電話が掛かってきて、
ゼンマイ送ったから食べてと言われました。
そして、ゼンマイの煮物がおくられてきました。
正直、食べる気なんてさらさらなく、
いつものように、嘘をついて美味かったと言いました。
そしたら、大喜びしてくれました。
そして、また遊びに来なさい。
ゼンマイいっぱい作って待ってるからと、
言って、切りました。
それが、最後の電話になりました。
それから、3日後に亡くなり。
急今日、福島に帰り葬式に行きました。
そこには、変わり果てたおばちゃんの姿が、
ありました。
自分は、頭が真っ白になりました。
葬儀が終わり、通夜の時皆は、酒や料理などを食べて、楽しくやっていましたが、自分だけは、どうもそんな気分では無く、おばちゃんの遺影の前で呆然としてました。
そんな時、おばちゃんの娘さんが京ちゃん
これお婆ちゃんが京ちゃんに作ってたやつ。
すると、大きなタッパーに山盛りのゼンマイの煮物が入っていました。
自分は、気が付くとゼンマイにがっいていました。
食べながら涙が止まらなくなりました。
凄く懐かしい味、忘れていた味、思い出の味
自分は、泣きながただひたすらに食べていました。
最後に、おばちゃんすんげぇ美味かったよ…
それだけ言って、おばちゃんの遺影の前で
泣き崩れました。
今でも、あの時の味は忘れていません。
自分の人生の中で最高に美味しいゼンマイの煮物です。
そして、おばちゃん死んでしまう前に遊びにいけなくてごめんなさい、食べてないで嘘ついてごめんなさい。
今でも、墓参りに行くとおばちゃんが、笑顔でゼンマイ作って待ってるきがします。
もしおばちゃんが、生きていたら言いたいことがあります。
いつも、笑顔と元気ありがとね
ゼンマイ美味かったよ、また食べたいな…
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