5年前におばあちゃんが、他界しました。

大好きだったおばあちゃん。

ちいさいころは、よく遊んでもらっていました。

しかし、わたしが4歳になるころに父親の仕事の都合で転勤になり、おばあちゃんと離れ離れになってしまいました。

離れていてもおばあちゃんは、しょっちゅう電話してくれて、たくさんお話を聞かせてくれていました。

そして年々わたしも姉も家にいることが少なくなり、おばあちゃんとも疎遠になりました。

わたしは高校卒業してからすぐ一人暮らしを始めたのでそれから一切おばあちゃんとは接することはありませんでした。

そしてある日、仕事中に母から連絡がきました。

それは悲しいお知らせでした。

黙っていたけど、おばあちゃんが1週間前から危篤だったといういうことを知らされました。

私も姉も仕事をしていて抜け出せない状況だったので、数日後に田舎に帰ることにしたのです。

しかし…遅かった。

おばあちゃんはしずかに息を引き取ったのです。

わたしも姉も、仕事を優先したことを後悔しました。

そのあと、予定通りに田舎に帰りお線香をあげにいったのですが、その際におばあちゃんの宝箱が出てきたのです。

このおばあちゃんの宝箱の存在は、誰も知りませんでした。

中を見てみると…

そこには、わたしと姉と母の写真がたくさん入っていたのです。

おばあちゃんは母を含めて4人の子供がいたのですが、田舎を離れたのは母だけでしたので、より心配をしていたようです。

遠くからおばあちゃんは、母や、簡単に会うことが出来ない孫のことを思っていたのでしょう。

宝箱の中身を見た瞬間自然と涙がこぼれてきてしまったのです。

悲しいという感情よりも、なんと説明して良いのか…。

おばあちゃんはきっといまでも空の上うえから子供たちや孫のことを見ていてくれていると思います。

わたしはいままで仕事を優先してきました。

しかし、仕事の変わりはいくらでもあるけれども、人の代わりはいません。

最後に一目会いたかったといまでも心残りです。

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