あれは一種のおまじないだと思う

母親のこと
私は小さい頃、怖い夢をよく見る子供だった。

起きたら頬が涙でびしょびしょで、夜に「ままぁ」って泣きつくことがよくあった。

夜中でも、お母さんは文句一つ言わずに私を慰めてくれた。

私をぎゅっと抱きしめて

「大丈夫、大丈夫。〇〇ちゃんは大丈夫。」

ってお母さんが言ってくれたらすごく落ち着いて、私もぎゅっと抱きしめ返した。

今考えたら、あれは一種のおまじないだと思う。

今考えたら、トイレに付き合ってくれたり、なかなか寝つかない私の背中を何時間でも撫でてくれた。

私が「ベットが欲しい」って言って癇癪を起こしたら、布団を重ねて高さを出して、「ベットの代わり」って言ったりしてくれた。

今考えたらすごい馬鹿だけど。笑

だけど、大人になった今でもそんなお母さんの温かさは心に残っている。

いつでも私のことを考えてくれて、私を優先してくれて、でもどこか幼くて。

そんなお母さんのことがいつまでも大好きだ。

こんな泣き虫で癇癪持ちの私も、今は母親。

お母さんのおまじないは、まだまだ使っている。

ありがとね、お母さん。

天国でも、私を見守ってね。

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