母の文集【母の小学生時代】

母親のこと
私の部屋(生まれる前は応接室だった)に、ずっと母の本棚がある。

母が集めている推理小説とか過去にもらった本とかがたくさん入ってて、私は特に本棚の中を開けてみたり触ったりもしなかった。

数年前、ちょっと捜し物をしていて母の本棚を探っていたら

「○○小学校」

と書かれた、母の母校の小学校の古い文集があるのが目に止まった。



好奇心だけで

「どんなくだらないこと書いてたのかな〜♪」

って読んでみたら、他の子(母の同級生)は

『家族で旅行をして楽しかった』

とか、

『遠足でみんなで遊んだ』

などの思い出を書いているのに対して、母の作文だけタイトルが

「おとうさんの入院」

だった。

読むのをためらうタイトルだったけど読んでみると

「私のお父さんが入院しました」

から始まって、小学生の子供が書いたとは思えないほどの深刻な内容がそこに・・・

読み終わる頃には、涙が止まりませんでした。

おじいちゃん(母の父)は病気で母が高校生の時に亡くなったんだけど、とても苦労したんだなぁと思った。

私は父と仲が悪くケンカばかりしてて母が

「お父さんになんてこと言うの!お父さんを大切にしなさい」

と言うことの意味がその時やっとわかりました。

気づくのが遅かったかもしれないけど、これからも両親を大切にしていきたいと思う。

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