手話の先生

手話の先生

小学生の頃、難聴の子がクラスにいた

小学生の頃、補聴器をつければ普通学級でも問題無い程度の難聴の子がクラスにいた。

彼女はめちゃくちゃ内気で、イジメられこそしてなかったけど友達はいなかった。

ある時、学校の行事でうちのクラスは歌に合わせたダンスをする事になった。

みんなで『あーでもない、こーでもない』と振り付けを模索していた時に、誰かが

「そういえば○○ちゃん(難聴の子)って手話出来るじゃん。それ参考にしたら?」

と言い出し、みんなで「手話見せて!」と○○ちゃんに集まって聞いた。

彼女はだいぶ戸惑ってたが、色んな手話を披露してくれて

「すげー!」

「色々な動きがあるんだねー」

と、みんな関心。

その後、行事では手話を動きに取り入れたダンスで先生達に褒められ、みんな手話自体に興味を持ち、学校で手話クラブが出来るまでの、ちょっとしたブームになった。

「(手話の)先生」というあだ名が付いた○○ちゃんは、よく笑うようになり、

行事前と比較して、別人のように明るくなった。

卒業式の時、証書をもらう為に壇上に上がった○○ちゃんは、急に立ち止まって、泣きながら、

「みんなありがとう。みんなのおかげでとても楽しかった。私は違う中学に行くけど、一生忘れません」

と、たどたどしい言葉と手話で、みんなに向かって言ってくれた。

もう、クラスの女子は泣くわ、先生達は泣くわ、保護者は泣くわ、校長まで号泣するわ。

ずっと年賀状のやり取りを続けていたんだが、こないだ彼女から結婚式の招待状が届いた。

それで思い出した話。

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