すぐツライと言うのは、ほんとはツラくないんだよ

じいちゃん、ばあちゃんのこと
大好きだったじぃちゃんが亡くなりました。

私は、小さい時からよくじぃちゃん家に泊まりに行ってました。

泊まりに行くたびにいろんな事を教えてくれました。

本当に優しくてみんなから頼りにされていて絶対にツライと言わない人でした。

じぃちゃんの病名は「肝臓ガン」。



その事は、私の親夫婦と叔父夫婦だけにつげられました。

私達孫とじぃちゃんとばぁちゃんは何も知らず、3年間は今まで通りの生活をしていたのでした。

しかし、だんだん病気が進行し入退院を繰り返すようになりました。

検査入院だと本人や周りに嘘をついていた叔父夫婦や親夫婦もとても辛かったと思います。

じぃちゃんはお見舞いに行くたびに決まって「いつ帰れるんだ」と聞いていました。

早く帰って仕事がしたいと…

そんな体じゃなかったのに…

お腹が妊婦さんのようにふくれあがり、ご飯が食べれなくなって息も苦しそうで家に帰ってきても寝てるばかりでした。

そして、ツライはずなのに明るく笑うのです。

そして最後の入院。

その時に私達やばぁちゃんに「今度が最後の入院だ」と言う事がしらされました。

実感がわかず、ただ早く病院に行きたいと思いました。

1週間後じぃちゃんは亡くなりました。

じぃちゃんの最後は親戚みんなにみとられ、静かに最後までツライと言わず安らかな顔でじぃちゃんらしく亡くなりました。

じぃちゃんの人柄か、お葬式にはたくさんの人が来てくれてみんな泣いて悲しんでくれました。

みんなじぃちゃんに感謝していました。

後日、遺品整理をしていると一冊のノートがでてきました。

それはツライ中もうろうとした意識の中で書いたノートでした。

そこには

「もうかんねんした。亡き父母弟が迎えにきた。

もう長くない…(自分が病気なのを)黙っていたのはすべて私を思ってのため、辛かっただろう。

ありがとう。もうあきらめよう。楽しかった。ありがとう…」

と、最後に入院する日に家で書いたらしい…

じぃちゃんは全部わかってたんだ…

だから最後の入院では、家に帰りたいって言わなかったんだ。

もっといっぱい喋ればよかった。

もっと優しくすればよかった。

もっと感謝すればよかった。

でも、いつか言ってた「すぐツライと言うのは、ほんとはツラくないんだよ」って。

その言葉忘れない。

優しい気持ち忘れない。

じぃちゃんみたいに、みんなに頼られて誰にでも優しくて明るくてがまん強い人になる。

ありがとう。

じぃちゃん…忘れないよ…

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