お迎えが来たら、会いにきてくれるかい

お迎えが来たら、会いにきてくれるかい

夜中のじいさんのたわごとです。

私のかみさんは、四年前に死んだ。

50年連れ添ったのに、息子を三人も産んでくれたのに、私は何もしてやれなかった。

皆、もう中年のおじさんだけど、君に似ていい男になったよ。

君と結婚した時、こんな美人が私についてきてくれるなんて夢心地だった。

身体が弱いのに、上の子二人は双子だから、君の命か子供の命で迷ったのに、産みたいって言ったね。

もう46年前だけど、内心君が死んだらどうしようとはらはらしてたんだ。

長男は高校の先生になったよ。

君の料理を喜んでくれたな。

次男は大きいホールでコンサートして、格好よかった。

三男は働き者だ。

こんな形見を遺してくれたのに、四年もたつのに、まだ苦しいよ。

年だから余計に寂しいんだよ。

君のようにきちんと家事もできない。

毎日、泣いてるんだよ。

子供たちとも離れて住んでいるから毎日会えないし、一人で住むには家が広すぎる。

寂しい。

お迎えが来たら、会いにきてくれるかい?

私は今も、君が一番好きなんだよ。

じいさんの役目はもうすぐ終わり。

また新婚の時みたいな暮らしが、あの世でできたらいいな。

初めて弱音をはきました。

若い人に比べれば、爺の話は大したことがないね。

情けない。

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